距離感の家
ここ最近、新しい人と仲良くなったり、関わることが増えた。
お互いを知っていく過程というのは、怖いけれどすごく楽しい。
もう大人だから不用意に踏み込み過ぎないものの、ある程度突っ込んでいかないと友人関係になり得ない部分もあり、うろうろと距離を測りながら、楽しくやっているところだ。
とはいうものの、私はあまり人付き合いが得意な方では、実はない。
往々にして距離感のようなものを測り間違えたり、まめさのようなものがなかったりもあるのだけれど、相手がどういう人間なのかをうまく測ることができないのだ。
とはいえできないなりに、自分なりの物差しみたいなもので相手を測り、距離感を間違えないようにする術みたいなものを大人になってから身につけた。
その一部を、これってもしかしたら言語化すると面白いのでは?みんなどう思う?と思い記事にすることに決めた。
私はその人のコミュニケーションの取り方のくせみたいなものを、家の間取りに置き換えて考えることにしている。
家の間取り、とはいえ構成要素は絞る。
玄関先、応接室、リビング、そして寝室。
それがそれぞれどのようなコミュニケーションのあり方に当てはまるかというと
①玄関先
入り口としてのコミュニケーション。コンビニの店員さんなどとの最低限のコミュニケーションを含む。
②応接室
立場を伴った目的あるコミュニケーション。仕事上の付き合いや、初対面での失礼ない態度が必要とされる場合はこれ。
③リビング
ある程度プライベートな部分を共有したコミュニケーション。
④寝室
かなりパーソナルな部分でのコミュニケーション。
大体こんな感じ。
人見知りだけど仲良くなるとすごく開けっぴろげな友人は、玄関の鍵が硬く、応接室はあまり使っていなくてリビングに直通、寝室の鍵はかけていない。
いつまでたってもなかなか距離感が縮まらない、人当たりはいいのにプライベートな誘いをよく断る同僚は、玄関の鍵は開いていて応接室は居心地よく整えられているけど、応接室とリビングが繋がっていない間取りを持っているのかもしれない。
入る時に別の廊下を通るなら、もしかしてリビングに行けたのかな。そもそも玄関から別だったりして。
人たらしで有名なあの人は、玄関はオープンな上にそもそも間取りの概念がない。
もはや広いワンルーム。そこら中に座り心地の良さそうなソファが置いてあって、間仕切りの向こうにベッドがあるのまで見える。
居心地は確かにいいけど、誰でもどこまでも出入り自由なのかしら。
あの人は寝室に人を入れないと決めているように見える。恋人も、家族でさえも。それって寂しくはないのだろうか。
関わった人のコミュニケーションのスタイルを、ふとした時にこんな風に当てはめながら考えると、散在していた印象が集約されてある種のアウトラインが見えてきて面白いのでちょこちょこ試している。
目の前にいる人の距離感の家の、自分は今どこにいるんだろう。どこまで行きたいんだろう。と考えてみたりとか。
余談ですがいわゆる一癖ある人や、妙な色気のある人、攻略が難しい人は、
一見するとリビングのように見える応接室を持っていたり、
ワンルームに見せかけてベッドが置いてあるものの、実は隠れたところに寝室があり、ワンルーム部分には一切私物を置いていなかったりするように思います。
どんな距離感の家をあなたは持っていますか?
そしてどんな間取りを持つ人に惹かれやすいでしょうか。