初めて会ったTくんに言われた。 「幸せにしてあげるよ」 ってまるでプロポーズみたいな言葉。 Tくんの声は低くて落ち着いていて至って真面目だった。(本当にそう聞こえた) どこの馬の骨ともわからない 出会って数時間のわたしに向けて放たれたその言葉は …
紙コップに繋いだ綿糸。 こちらは僕、向こうにはあなた。 耳に当てる紙コップ。ぶわっと反響する声。 耳から少し離しながら、一生懸命に紡ぐ言葉を聴く。 「とと、と同じくらい大きくなったら、ととの部屋で一緒に何か作る」 革小物作家なんて名乗ってるもの…
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