死を与えられそうになった
唐突だけど、大学生の頃に死体に間違えられて警察と救急隊員にしかめっ面をされたことがある。
駅の連絡通路で、通勤時間帯に。
ふと思い立って京都市から琵琶湖一周をしようとして、その日のうちに凄く軽装で歩き出した。
確か、秋も深まってきていた11月だったと思う。
ニットにアウター、青いビニールシートとお金を持って。
1週間くらい野宿みたいな事を繰り返して公園や駅で寝泊まりを繰り返していたある朝に、
[ありゃ、生きてたんかいっ]
で起こされた。
よく分からないまま起き出すと、70歳位の爺様が続けて[警察呼んじまったよ]
程なくして朝の通勤時間帯に駅の連絡通路で、道行く人が怪訝な顔して通り過ぎていく中、しかられる18の私が居た。
SNSが今ほど発達していなくてよかった。
同日の午後、近道をしようとして山中を歩いていたら二人組の警察官に職質うけたんだけど、あれは本当に警察官だったのかとたまに思い出す。